また、EAGLE自体ドイツのソフトですので、部品もヨーロッパ系の電子部品メーカーの物が中心で、日本のメーカーの物は少ないです。
そこで、部品を登録しようと思います。
今回のお題は、初代シナモンライトで使用していたモデルの端子違い、RK09K1110A0Jです。
http://www.alps.com/WebObjects/catalog.woa/J/HTML/Potentiometer/RotaryPotentiometers/RK09K/RK09K1110A0J.html
部品を作成するために、回路図用の記号と基板実装用の寸法図をと別々に登録して、最後にこれらをつなぎ合わせていきます。
回路図用の記号を使いまわすために、ここでは既に出来上がっている物を使うこととします。記号を一から描くと、他の部品と大きさなどが違ってしまいいまいち見栄えが悪くなってしまいがちです。
そこで、既に可変抵抗の登録されているライブラリに追加で登録します。ここでは、pot.lbrを使いました。
開いた本のようなアイコンをダブルクリックすると、白い画面が表示されます。まずは、回路図用の記号を作成(確認)します。ここで、上のAND記号のようなアイコンをクリックします。すると、現在登録されている記号が表示されます。新しく登録する場合は、「New」に部品名を記入してOKボタンを押します。既にあるものを確認する場合は、Symbolの中の物をダブルクリックします。
また同じような画面が表示されますが、今度は左側に回路図を描くときにみたようなアイコンが並びます。直線や丸などを使い、記号を作ります。デフォルトではグリッドが荒い(0.1inch)なので、グリッドを細かく(0.025inchなど)した方が良いでしょう。
記号が出来上がりましたら、続いて端子を作成します。左側の一番下、「Pin」をクリックします。
初期設定ではおそらく緑の丸と赤い棒が表示されます。緑の丸が端子そのもの、赤がそれに続くリード線です。
さらに、リード線の長さ、種類(NOT端子など)、端子番号の位置、入出力の向き(双方向(I/O)、電源(Pwr)など)を指定することができますが、入出力の向きはI/Oで問題ないでしょう。特段に入出力の向きを決めておけば、実際に回路設計のときのエラーチェックに役立ちます。
長さなどのパラメータは、左側一番上の「i」マークのアイコンをクリックして端子を選択すれば再び設定できます。また、端子名等も変更できます。デフォルトでは「P$1、P$2…」となっているので、たとえば「IN、OUT、GND…」などと変えて置くと後で分かりやすくなります。
続いて、部品名と仕様(何Ωなど)を表示させるテキストを作成します。「T」のアイコン、テキストを入力します。多くの部品では部品名を「>NAME」、部品の値を「>VALUE」としていますので、今回もそれにならいます。
名前、数値の表示には専用のレイヤーがあります。文字を入力する前に左上のレイヤー設定か、入力後のプロパティで「95 Names」「96 Values」とそれぞれ変更します。
これで一通り出来上がりです。続いて、部品の寸法図を作成します。
先ほどクリックした ANDアイコンの隣、ICのようなアイコンをクリックします。回路図を追加するのと同じように、部品図をクリックします。部品図の名前は、型番や軸の長さなど、より具体的な名前のほうが良いでしょう。
今度は、黒いバックの画面が表示されます。
先ほどの回路記号を作成する以上に、特に穴の位置と外形寸法を正確に入力してください。 線を適当に入力した後に、プロパティで直接座標を入力したほうが良いでしょう。このとき、外形を表すレイヤーを「20 Dimension」以外にした方が良いでしょう。「51 tDocu」または「21 tPlace」が良いと思います。
仕上げに、部品の作成です。同じ要領で、AND記号が四つ並んだようなアイコンをクリックします。
回路図作成でも使った、左側にある。AND記号に矢印の付いた「Add」アイコンをクリックします。
先ほど作成した、または既にある記号を選びます。
ここでは、異なる記号を複数並べることもできます。2連ボリュームのような物なら、可変抵抗の記号を二つ並べれることもできます。
次に、基板上の図を選択します。右下の「New」ボタンをクリックします。すると、色々な部品が表示されます。このとき、端子数が足りない部品は灰色になり選択できないようになっています。
部品と回路図で端子を関連付けます。「Connect」ボタンをクリックすると、PinとPad等と表示されます。Pinが回路図上の名前、Padが基板図面上の名前です。一つずつ選択して、下の細長い「Connect」をクリックします。Pinの欄が無くなるまで繰り返します。
最後に、左下のPrefixをクリックして、部品の頭文字を設定します。たとえば抵抗ならR、コンデンサならCと言う具合で、図上に部品を置くと、R1、R2…と同時に名前が付きます。
これで部品が完成です。最後は駆け足になりましたが、ここまでで、個人で作成するような簡単な回路図が作成できると思います。
正直、基板作成を生業としている人たちの立場が無くなってしまうぐらいのアプリケーションだと思います。これであなたも作成してみてください。
解説ありがとうございます。
返信削除Packageは何をお選びになられたのかお伺いしてもよろしいでしょうか。
せっかくコメントをいただいたにも関わらず、ご返事が遅くなってしまい申し訳ないです。
返信削除過去の記事を見逃しておりました…
この記事で使用しているのは、EAGLE5.1のLight版です。
そして、packageですが、この記事を書いたのが2年前で、当時のことをだいぶ忘れてしまいました…
しかも、最近eagleを使っていないという…確認方法などありましたら、お知らせいただけないでしょうか?