iNSTITUTEM@STER

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2010年7月29日木曜日

部品選定

使う部品は前作といくつか変更があります。100個作ると1円単位の価格差が響いてきます。
だからと言ってあまり安い部品を使うと品質に影響しますので、使う部品は間違えないようにしないと。

LEDはチップタイプの方が色がはっきりしていていいみたいですね。
 LEDは今回一番迷いました。透明タイプだと色がうまく拡散しないとのアドバイスをいただいたけれど、やっぱりいいやつは高い…海外メーカーで安いのはありましたが、ここは国内メーカーのものを使いました。
案として挙がったのは以下のものです。

星和電機 SDFF0700AA0【採用】
光波 HL-5000-MC0001
光波 HL-5030-MW0817【試作モデルに使用】
ノーブランド 5060 RGBLED フルカラー
ノーブランド 3528 RGBLED フルカラー
日亜化学  NSSM009BT
OPTOSUPPLY OSTA71A1D-A

可変抵抗
 前回使ったものの方が埃が入りにくかったり丈夫そうで確実にモノは良いのですが、ここまで必要ないだろうなあ。結構高いし。簡素な分お安くなりました。しかも回しやすいように先のほうがギザギザになっています。
ALPS RK09K1130A5R

コンデンサ
 できるだけ低いESRのほうが良いとのことなので、東信工業の低ESR品のUTWRZシリーズが千石電商で取り扱いがあったので、これを使うことにしました。
タンタルやOS-CONを使うよりかなり安上がりでそれなりの性能が出そうですが、これらはかなり値が張るので勘弁してください。
 他に値段の割によさそうな部品として、チップ積層セラミックコンデンサなども候補に挙がりましたが、このときもうすでにパターンを作っており、チップ部品の下にパターンを通すような構造になってしまい事故の元なので今回は使いませんでした。

インダクタ
 コンデンサが結構大きいので、他の部品にあまり大きなものが使えなくなってしまいました。
マイクロインダクタは、電源用途なら本当は抵抗の少ないラジアルタイプのものがいいのですが、スペースが厳しいため小型のアキシャル型を使いました。
 結構適当なコイルでも電圧が出ているそうなので、これでも大丈夫でしょう。
LAL02NA470Kを使いました。

ICソケット
 今回は全品にICソケットを装着することにしました。
これは、LEDの光り方にばらつきが出てしまうため、それを微調整できるようにするためにです。
 もちろん、今後のプログラム変更に対応できたり、他の用途にも使用できたり
早い話が、新キャラ登場やほかのアーティストでも使えたりとか、自由に変更できるということです。
 実はこれ「意外に安い」ということです。秋月電子では1パック10個入りで100円ですが、45パック買うと1パック30円、合計1350円と素直に15パック買うより安いです。45パック1ロットで入荷しているんでしょうね。

電池ケース、というより金具
 ケースで有名なタカチより、IT-4SM, IT-4SPが出ていますのでこれを使います。本当は専用ケースにさしこんで使う金具ですが、ちょうど使えそうな部品がこれしか見つけられなかったので採用しました。お値段も悪くないし。前回使用したこれには安いけれどいろいろと苦労しましたから没とさせていただきます。

もっと詰められると思いますが、価格の安い、かつ入手のしやすい部品が使えるようにしました。

使う部品は以下の通りです。
単4電池ボックス タカチ電機工業 IT-4SM, IT-4SP
アルミ電解コンデンサ 東信工業 47μF UTWRZシリーズ
アルミ電解コンデンサ 東信工業  100μF UTWRZシリーズ
積層セラミックコンデンサ 村田製作所 0.1μF RPEF11H104Z2P1A01B
トグルスイッチ ミヤマ MS-611K
PFMステップアップDC/DCコンバータ HOLTEK HT7750A
ショットキーバリアダイオード PANJIT 1S3
マイクロインダクタ アキシャルリード 太陽誘電 47μH LAL02NA470K
ボリューム 10kΩ ALPS RK09K1130A5R
クトスイッチ ALPS SKHHAPA010(9.5mm)
抵抗 タクマン 10kΩ 1/4W小型品*2
抵抗 タクマン 75Ω 1/4W小型品*2
抵抗 タクマン 150Ω 1/4W小型品
PIC Microchip PIC12F675I/P
ICソケット 板ばねタイプ
LED 星和電機 SDFF0700AA0
アクリルパイプ はざいや(菅原工業)20φ*17φ
パイプキャップ タケネ DC200005
片面基板 サンハヤト NZ-P15K
光拡散用シート(詳細未定)

揃ったらまとめて写真を載せていきます。

詳細設計

 図面を書いて、実際に部品を決めます。

 部品の仕様がすぐにわかる、まさにインターネット様様です。図面を書くときに必要な大きさなどがすぐにわかります。

 今回は製品概略と、部品同士が干渉しないかどうかの確認がメインなので、詳しくは書きません。セラミックコンデンサとかただの四角だったり。でも可変抵抗とかサイズにシビアなものはそれなりに丁寧に書いています。

※今回の図面の画像は結構大きいです。縦3000ピクセルを超えています…閲覧注意


前にも似たのを載せた覚えがあるけれど…なんくるないさ。
後ろから見た図はこんな感じ。これで3面揃うかな。
 
 図面に載せている基板パターンは最新のものを使っています。図面を書きならがパターンを変えたりと、結構面倒でした…
部品が干渉しないようにパターンを変えて、修正して、もっと詰められないか検討して、と
もう基板上にリビジョンを書くのをやめてしまいましたが、1.0から1.6まで7回修正しました。
 
 スイッチの長さが2種類有りますが、これは、どちらを使うか悩んで実際に図面にしました。長いほうではケースに入らないだろうということで、結局下側の短いほうを使うことにしました。
 
 意外と曲者だったのが、一番下の可変抵抗。
図面を良く見てもらえればわかると思いますが、基板のパターン面に直接はんだ付けするような設計になっています。基板の上に乗せるとサイズが合わないことが判明したので、強度に心配をしながらもこのような形にしました。
 
 始め、実は「間違って」基板とつまみが垂直のタイプの可変抵抗を注文してしまいましたが、もう一度図面を書いて見直してみると

これまで使おうと思っていた、基板とつまみが水平のタイプではケースに入らないことが判明しました。
基板パターンを描き直して垂直タイプを使うことにしました。
結果オーライ、というわけです。

 押しボタンスイッチ(タクトスイッチ)と可変抵抗は受注生産品なので、図面が完全にまとまる前に注文したので、後で気がついた、というわけです。

 スイッチも、COSLANDを使うかミヤマを使うか図面を書きながら迷いましたが、大きさや品質うんぬんを考えて、ミヤマのものを採用することにしました。COSLANDのほうが安上がりなのですがスイッチが大きすぎて見栄えが悪いのと、(日本製なのでなんとなく)品質の良さそうなミヤマを選びました。

 どうでもいいですけど、「秋月」とgoogleで入れると「秋月電子通商」「秋月涼」「秋月律子」…の順に出てくるんですね。いやはやアイマスパワー。

大方使う部品が決まってきたので、残りの部品、加工に使う設備も順番に注文していきます。

2010年7月27日火曜日

プログラム変更後の実際の動作を動画にしました

タイトルどおりですが、前回の説明では動作がよくわからないなと思いましたので
動画にまとめました。

お待ちかね「真モード」も有ります。
…でもあまり期待しないほうがいいですよ?
ちなみに、本体は旧バージョンの弐号機です。
実際に大量生産する時は、もっと小さなキャップを使って、
LEDも替えるので、光り方も白や黄色がもう少しきれいに出るはずです。

以前、スリープモードで一時停止しているので時々復帰しない、というバグがありましたが
動画のキャプション通り、一からプログラムを見直して、スリープモードを使わずに
バグなしで「真モード」を実現できました。
逆にいえば、スリープモードではないので、ボタンを押してもある程度の電力は消費していますのでご注意願います。

このモデルはボタンも押しにくそうですが、ボタン穴をもう少し大きく開けて指を入れやすくします。
ちなみに、現在は基板制作中です。

2010年7月25日日曜日

プログラム変更

三つ目のモード「細かく色設定」は使いにくいので、代わりに「ColorfulDaysモード」を搭載します。
初期設定は赤-青-白-橙-緑-紫-桃-黄-黄緑-浅葱-臙脂-雛-予備用の全弾発射の順番ですが
Colorfuldaysモードでは白-黄-青-赤-臙脂-緑-浅葱-黄緑-橙-桃-紫-雛-予備という具合に変化します。

こうなるとボタンが二つもいらないのですが、二つ目の新しい使い道として「真モード」を搭載します。
真モードとは、サイリウム史上初?菊地真カラーである黒を再現するために搭載しました。

ただ、実際にプログラムを変更するにも、そのままコピペじゃ容量不足でだめ
ルーチンを見直して最適化をして、容量はクリアできましたが
真モードがうまくできず、ボタンを離すタイミングを変えると逆真モード(ボタンを押している時だけ光る)になっちゃったり、
プログラム技術もまだまだですな…
でも、C言語を使えるだけありがたいと思え!

デバッグ完了!黒い!でもやっぱり見えない…
本当は一時停止や点滅を再現するために搭載しました。
これで曲に合わせて点滅したり、光通信ができたり…使い道はあるかな?
消灯のたびにスリープモードを使っているので、この間の消費電力はかなり抑えられます。

ボタンを押すたびにスリープモードに入る…こんな使い方をしていいのかな…

メインルーチンの中でボタンが押されているかどうかの判定を行い、押されていたら消灯してスリープモードに入ります。
ボタンを離したら割り込みが入ったと認識し、スリープを解除します。
割り込みは行いますが、割り込んだ先では何も行いません。

何もスリープモードを使わなくても…と思いましたが、実は、LEDの光り方の制御をタイマー0割込で行っています。
このため、ある程度時間が来たら光るルーチンへ入るため、スリープで処理を止めます。
まれにボタンから指を離してもスリープモードから復帰しないことがあります。
そういう時は、もう一度ボタンを押すと元に戻ります。

2010年7月24日土曜日

大量生産開始

当初は100本作る予定でしたが、後々気がついた部品調達の都合で150個作ることになりました。
というわけで、前回の製品の反省点を反映させて、ものづくりをしていきます。

まずは、目標の8月29日に開催されるIdol P@ssion Festaに出展するという目標を掲げて実行します。
これで約束が決まりました。「8月29日のIdol P@ssion Festaでペンライトを頒布する」

まずは、どうやって作っていくかを考えます。
これまで作ったことのない数なので、しっかり計画を立てていかないと間に合わないでしょう…

・概略設計
・詳細設計
 基板設計、部品選定
・部品調達
 基板作成用部品
 ALPS製品、タケネ製品(受注生産品)
 その他在庫品
・製造
 ・基板作成
  基板パターン作成
  感光、エッチング
  基板切断
  穴あけ
 ・部品取り付け
 ・ソフトウェア開発
 ・パイプ等部品加工
・組み立て
・製品テスト

この流れをPERT図に書くと、こんな感じでしょうか。赤い線はクリティカルパス、赤い日付は確定日です。
 お気づきかと思いますが、これを書いている時点ですでに基板作成まで進みながらパイプ加工も始まるかな?といった段階です。現時点ではおおむね予定通り進んでいます。既に部品の注文は終わり、順番に到着する段階です。つまり、ブログに書くネタはまだ山積み、処理しきれていない状態です…

 実はALPS製品の部品調達が異様に遅いんです…1か月ぐらいで届くかと思いきや、送られてきたメールには、納入日が8月25日…ぎりぎりです。受注生産なのはわかっていますが、この日までに届けてもらわないと本気で間に合いません。

 8月25日までには、ALPS製品を取りつけてテストするだけ、という段階まで持っていかないとまずいわけで、それまでに基板への部品取り付け、加工、ソフトウェア開発を終わらせないとアウト、です。

 というわけで作っていきます。

2010年7月23日金曜日

実戦投入、その後

去るアイマスライブに投入しました。


道端に並べて置いていたら、行商人みたいだな…
これを見て気に入った人がいて、後期制作のものを順番に譲りました。

大きな段ボール箱を抱えたサイリウム行商人の隣で、これ売ってやろうか…
とか挑戦的なことも考えていたりもしていました。
(実はサイリウム行商人の方とは後で知り合いになりました。これがあれば御役御免になるな、とかお話をしました。)

そして、いろいろな人に見てもらい、製品化に対してのアドバイスをいただきました。感謝します。

本番当日、でもあたふたしていません。が、家での耐久テストはテンション普通から低い状態でしたのでテンションが上がる本番で、しかもより長い時間使うわけですからやっぱりあたふたしまくりって、準備万端だったはずなのに。

実際のところ、全く問題ありませんでした。次の日も同じものを振りましたが、帰っても十分使えます。
そのあとのオフ会二次会でも5時間以上振っていました。
ライブが約3時間半*2+5時間=12時間耐久使用テストクリアです。おめでとう。

ライブで隣に座っていた方がサイリウムを持っていなかったけれど、振りたそうな雰囲気を醸し出していたので、すかさず貸しました。
すると、えらく気に入ってもらえて譲ってくれとの話。こちらも喜んで譲ってあげました。

Colorful Daysの曲に合わせて色を変えたりしているのを見ると、本当に気に入っているんだな、と思いました。

というわけで、実戦投入の意見・感想

・18mm径アクリルパイプ仕様では電池が外れる、割れるのでポリカーボネートパイプにするべき

調べると、使えそうなポリカーボネート管の径規格が内径16mmx外径18mm,内径20mmx外径22mmでした。
しかし、16mmは部品制定上無理で、部品(コンデンサ、電池、可変抵抗)を小さくするにも、例えばチップ部品の手実装は大変かと、あと部品の価格が高くなるかな)に問題があることと、電池と基板を入れるとかなり基板を細くしないと入らないです。

また、実際使ってみて22mmは太すぎると思います。21mmでも太いと感じ、しかも何らかの振動で電池が外れる可能性があるのでこれも使いにくいと思います。

・大閃光モデルも作ってほしい
がんばって開発します。太いポリカパイプは希望のあった大閃光モデルを開発するときに使おうかな。

・電池が外れる
細いパイプと全面金属端子を使えば問題なしと思います。今回は、電池との接点が小さすぎたのと、パイプが太すぎて電池が動くスペースができてしまったのが原因だと思います。
・Colorful Daysに対応
プログラムを変更して対応する予定です。同時に、操作が難しく実践投入しにくい微小変更モードを省く予定です。

・LEDはいいものを使ったほうがいい、透明ケースのものではすぐ拡散してしまう
そのとおりだと思います。確かに色が上手く混ざりません・・・代替LEDで作ったモデルの色(特に黄色・白色)の鮮やかさが違います。
二つとも、左が代替LED(光波 HL-5030-MW0817)、右が設計でのLED(PARALIGHT EP204K-35RGB、先月ぐらいまで秋月電子通商で取り扱っていました)です。色合いを調節しましたが、黄色というよりオレンジに近いかな。

同様に、左が代替LED,右が設計LEDです。右のほうが青みがかかっているのがわかります。これでもプログラムを変更して色合いをいくらかマシにしましたが、これ以上は上手くいかないと断念しました・・・

かなり評判がよかったので、これらの意見を参考に改良したものを、調子に乗って100本ほど量産して頒布することを決心しました。
次回は、量産に向けての検討を書き込みます。

2010年7月21日水曜日

ライブ用に10本量産

大体コツがつかめてきたので、ここからは一気に10本作ります。

 ユニバーサル基板で配線って面倒ですね…1本だけならいいけれど、10本ともなるときついです。感光基板でまとめて10枚分作れば楽だったかもしれませんが、その感光基板を作るための設備投資をしても、はたして資本が回収できるか謎です。10本ならとりあえずユニバーサル基板で作ります。

 この写真は、手前から零号機、初号機、弐号機…という具合に並べています。参号機以降は基板の作り方もだいぶ慣れてきました。この辺りは人様に渡しても恥ずかしくないかな…というレベルになりました。
 ちなみに、基板の裏はこんな感じ。左側から零号機、初号機…と並んでいます。LEDにつなげる抵抗を裏に持ってきてみたり、いろいろと試しましたが、結局横に空中配線することにしました。
 零号機、初号機、弐号機…とすべて基板が違うのでスイッチの位置もずれています。部品配置はほとんど一緒ですが、特に電池とメイン基板のつなぎ方が違います。
 初号機は複心の銅線を使ってつないでいます。特に電池交換のときに一番短い中央の一本に力がかかるので、すぐ断線してしまいました。
 結局メイン基板とは単心のスズメッキ線でつなぐこととします。弐号機はスズメッキ線を入れる部分を開けて、部品面からつなぎました。強度はかなり上がりましたが、電池とメイン基板をつなぐ部分のスペースを作ったら基板が長くなってしまったので、このスペースを省略して基板を詰めました。
 そのおかげで、参号機以降は少しばかり短くなりました。

 アクリルパイプを25cmにカット…あれ?1cmぐらいずれてるorzしかも斜めorz悩んでも仕方ない~まあそんな時もあるさ明日は違うさ。

あとはスイッチの位置を合わせて穴あけ、アクリルなので割れないように注意。でも時間をかけすぎると溶けます。高速で手早く穴をあけるのが良いでしょう。

以前にも書いた、今回最も入手が大変だったキャップです。
1個100円、両方で200円か…PICやLEDより高いけれど…

塩ビキャップの片側に可変抵抗とスイッチ用の穴をあけます。しかし、初めはこの写真のように全部切っていたのですが、見た目も良くないし、切られた部分はキャップとして押さえる用をなさないので、強度も落ちてしまいます。

この写真のように、トグルスイッチの部分だけ穴をあければ万事解決。
つまみをつけて、ケースに装着




これを書いている間、前回のLEDの明るさが変わらない原因がわかりました。1.5Vで動かしているため、あまり大電流が取り出せず、大電流を流すと電圧降下、そして電流も小さくなる、結局ある電圧と電流の関係があるせいだと思います。現に、LEDを付けた時点で4Vぐらいまで下がっていました。
同等のものを使った以下のものでも、電池一本分の1.5Vでは5V20mA程度としています。
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-03071/
また、今回は部品をいろいろとケチっているせいもあると思います。アルミ電解コンデンサ、アキシャル型のマイクロインダクタ等…。

というわけで、従来のサイリウムとの違いをまとめてみました。
・利点
好きな色が1本で出せる、微調整も可能⇒LEDフルカラーペンライトの最大の利点です
特に充電式電池を使えばごみが出ない、地球にやさしい??アイテム⇒ゴミは出ません。あえて言えば電池ぐらい。ランニングコストも安い。
アルカリ電池でも15時間は持つ⇒15時間持つサイリウムはおそらくないでしょう。

・欠点
電池がないと動かない⇒こればかりはしょうがないけれど、単4型ならどこのお店でも入手できるでしょう。
サイリウムを「折る」感触が味わえない⇒あの「ポキッ」という感触は確かに有りませんが、「カチッ」という感触はあります。

10本出来上がったのでまとめてテストしました。

完成後、実際に耐久テストをしたところ、ダイソーの単4アルカリ電池で15時間ほど持ちました。
アルバム1枚分、家で曲に合わせて振りましたが問題ありません。
ライブに投入しても、その後のオフ会でフルに使っても全然問題なし、だと思う。きっと。
このときはテンション中から低だから壊れなかった…のかも。
実際のライブでは何が起きるかわかりませんし…。

2010年7月18日日曜日

不満な点をつぶしていく

ひとまず出来上がったペンライトですが、実用にはまだまだ工夫が必要な感じがします。
自分なりに工夫したい点として
  1. 青、緑に比べて赤が暗い…
  2. 黄色がどうも黄緑っぽい、オレンジも緑っぽい、色合いを変える必要がある
  3. もう少し明るくならない?
  4. LEDの根元だけ明るいので、棒全体を明るくしたい
  5. 基板裏の見た目があまり良くない
1と3は、LEDについている抵抗を変えることでうまくいくような気がします。
説明のために、回路図を初公開、と言うほど大げさなものではないのですが
要はPIC回路に昇圧回路を組み合わせただけのものです。なお、部品は改定後のものです。

昇圧部分の部品の選定はhttp://www.henteko.org/fswiki/wiki.cgi?page=DC%2DDC%A5%B3%A5%F3%A5%D0%A1%BC%A5%BF%A1%BC%A3%B4%A1%CAHT7750A%A4%F2%BA%C6%A5%C6%A5%B9%A5%C8%A1%CBのサイトを参考にしました。電池一本から5Vへの昇圧はHT7750Aが良いとのことなので利用しましたが、データシートに有るタンタルコンデンサが高いので安いアルミ電解が使えないかと探していたところ、このサイトを見つけました。



1)赤が暗い,3)もう少し明るくしたい

 横道にそれてしまいましたが、現在LEDについている抵抗が200Ω(赤)と100Ω(緑・青)でした。
明るくするために、抵抗値を半分の100Ω(赤)と47Ω(緑・青)に変更します。
現時点での消費電流が60mA弱、電池の消費電力にして90mW、HT7750Aの出力が200mAまで取り出せるとのことですので、まだ頑張れる、と思います。きっと…。

上:抵抗変更前旧基板 下:変更後新基板
基板そのものが違いますが、使う部品は同じなのでそのまま比較できると思います。
写真の通り、下のものの抵抗をそれぞれ変更します。

その結果…
明るくなった…のかな?良く分からない…消費電流を測っても3mAぐらい増えた程度で、抵抗の効果はあまりなさそうです。
PICの各ピンのシンク電流が25mA、合計で125mAなのでまだ余裕がありそうですが、となると昇圧回路に限界があるのかもしれません。ケチってアルミ電解を使ったせいかもしれません。


2)色合いを変える

黄色が黄緑っぽいのですが、見た目での色の強さが緑>青>赤で、緑と赤をすでにフルパワーで出力していたので、プログラムを変更して緑を抑えます。

左が変更前、右が変更後です。
少しは黄色っぽくなったかと思います。

他の色も、プログラムを変更して色合いを微調整していこうと思います。

ちなみに、写真はありませんが代替えで購入したLEDを使ったところ、きれいに黄色に光りました。今回のLED自体光が分散しやすいために、きれいな黄色になりにくいのかもしれません。
次回作る時は、他のLEDを使うと思います。



4)根元だけが明るい

市販のケミカルライトと比較します。

105円均一のCanDoで買ってきたものと光り方の比較をします。すると一目瞭然。

ケミカルライトは棒全体が光るのに対し、LEDタイプは根元だけしか光りません…
これを解決しようと、たまたま円筒型の槽の底から超音波を発生させて、槽全体の化学反応を促す超音波反応器の論文を読んでいたところ、使えそうな部分が有りました。

槽の上に適切な反射板を置くと、槽の底だけで反応していたものが槽全体で反応するようになった、ということが書かれていました。

そこで、このペンライトでも一番上に反射板を置いたらうまくいくかも、と思い、実行します。



これが反射板をしかける前

まずは、一番上に当たるところに鏡を置きます。少しは行けそうな感じです。

反射板として、アルミ箔を使います。安くてお手軽ですから。これを上に付けます。
上の部分に注目!ぼんやり光っているのがわかります。まっすぐに出た光が反射して上の部分を光らせているためです。これでエネルギーの無駄も減らすことができます。
ただ、このアルミホイルを用意して取り付けるのが面倒だったり…そんなことを言ったら身も蓋もないですね…。

5)基板裏の見た目が良くない

何かを貼って隠します。
実際に使うにも、電線が引っ掛かってケースに入らないとかいう事故も防げるので一石二鳥です。

こんな物を作って、両面テープで基板裏に貼ります。

見た目にも少しはましかな。


今度は、これを量産します。
まずは10本作ります。

2010年7月16日金曜日

初号機作成、ケースの中で光らせる

前回のものがケースに入らなかったので、いろいろと改良して作成しました。
今回は写真メインで説明します。

まず、電池ケースを加工しました。
使ったのはこちらです。http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-02670/
安かったし、基板に直接取り付けられるということで買いましたが、電池とのサイズも、基板とのサイズも、0.1インチピッチのよくあるユニバーサル基板ではきれいに収まりませんでした。なので、外側の電極の部分だけばらして使うことにしました。



今度は基板を電源とPIC・昇圧部分とを分割しました。手前側の基板は穴三つ分で電池と電源スイッチ、可変抵抗が乗っています。奥の基板は穴四つ分です。これで最後に引っ掛かっていた可変抵抗が真ん中に来るので、前回加工したパイプが使えるようになるはずです。

この二つの基板は複心の、いわゆる普通の電線で繋ぎます。でもこれは断線への序章…

そして完成へ…

LEDから基板全体を写しています。
昇圧回路、電池との接続部分
緑の線が何だか見た目として宜しくないです…
基板裏側、昇圧、PIC部分
奥の電線がLEDの+電源、上の長い電線が電池後ろの可変抵抗までの制御信号線、手前2本が電池との正極、負極線です。
基板裏を別アングルから

前回加工したケースに入れます。今度は特に基板を加工しなくても入りました。
つ、ついに基板全体がケースに収まりました。

光拡散シートをパイプの大きさに合わせて切ります。

シートをしまってLEDを光らせました。周りが暗いとぼんやり光っていいのですが、光のバランスが悪いです。根元がやたらと明るい…さらに工夫が必要かと思います。

パイプキャップを取りつけました。形は結構サマになったかと思います。後ろの可変抵抗とスイッチは穴をあけています。

実際に光らせた様子を動画で紹介します。
もっと全体がぼんやり光ってくれればいいのですが…さらなる工夫が必要です。
次回、工夫部分をまとめて投稿します。

2010年7月14日水曜日

実装・動作テスト

先日、基板の切り方で1mmの壁が生まれた、と書きましたが、
実際に完成したので、パイプに装着します。


アッー

電池ボックスが大きすぎました…
しかも、この電池ボックス


何だかひん曲がっている…
明らかにサイズが合ってないような…

しかも


電池が取れない…何だこの電池ボックスは…
これではとても使えないので、これを零号機と名付けることとします。
本格制作前の試作、ということで。

でも、せっかく配線したことなので、動かしてみよう。


ちゃんと動いた!
まさに感動の瞬間です。色も変化するし、大いなる一歩です。
でも、色合い、特に黄色がいまいち黄緑にしか見えない…。
光を使って色の三原色を出すために、光の出力バランスをうまく調節しないときれいに出ないですね…。


気を取り直して、電池ボックスを削って、ついでに内径17mmパイプの穴あけ
実際の基板に合わせて穴をあけました。
さて、装着したらどうなるかな~楽しみだな~まさにこの瞬間を待っていたんだよ。





えっ!?

1mmを笑うものは1mmに泣く
せっかく加工したのに…設計は間違っていない…よな?
可変抵抗が中心からずれているのが原因か?

電池側の基板を穴3つにして、可変抵抗が真ん中に来るようにすれば入るはずです。
また、もうひとつ用意した内径18mmのアクリルパイプになら入るはずです。

まあ、今回は光ったので良しとしましょう。
改めて、この17mmパイプに入るように基板を作りなおして、初号機を作ります。

2010年7月13日火曜日

組み立て、テスト

またまた技術的なネタに戻ります。今回は動画も入れました。


基板を写真のとおりに切り、部品を乗せました。
上の長いほうの先に回路を、長いほうの残りと短いほうで電源部分を作り、短い基板と長い基板を電池ボックスの裏でつなぎます。しかし、これが1mmの壁を生み出すことに・・・小さな基板はLEDの固定用に使います。

部品取り付け、半田付け、配線と順番にしていきます。
小さな基板はこのように端子を挟み込み、本体基板とつなぐ抵抗を半田付けしやすいようにしています。


昇圧部分だけを作ってテスト。確かに5V出ています。感動ものです。

作りかけの段階の基板と、手に握った感じ
ほかの部品もつけて、見事完成!
反対側はこんな感じ。

2010年7月12日月曜日

THE iNSTiTUTE M@STER ロゴ変更

今回はペンライト製作日記はお休み

http://event-higashi7.com/imas/出展に伴い、ロゴを作りなおしました。
これまではもともとあったロゴを画像を操作して「THE iNSTiTUTEM@STER」を作っていましたが
今回はIllustratorを使って書き直しました。

こちらが旧版
こちらが新版
 最後のRが欠けていますが、上に書いたとおり大本のデータはillustratorなのでいくらでも生成できます。
 ほとんどトレースであんまり変わりませんが、THEとiNSTiTUTEM@STERを少し離したところ、「@」のデザインを変えた(適当なフォントから取ってきただけですが)ところでしょうか。
 なんといってもベクトルデータなので、拡大、縮小が自由なのが強いです。旧版はぼやけていますが新版は下のカタカナもくっきり出ています。でも、もうアイマス2のロゴも出ているので、そのロゴにあわせたロゴを作らないといけませんね・・・

というより、イベント出展できるのかが心配だな・・・

回路設計と部品取り付け

 今度は、集めた部品をどうやって配置するかを検討します。
部品サイズを考えて、干渉しないようにします。スイッチを基板裏側に付けてしまうと本当にケースに入りそうもないので却下。押しにくいけれど、指を突っ込むような感じで押してもらうようにします。不意な事故も減るのでこれで良いかと。

 特に安いタイプの電解コンデンサーは背が高いので、中央に持ってこないとケースに入りません。
LEDにつなげる抵抗は空中配線になってしまうけれど、強度が必要な部分ではないので問題ない…かな。
 ボタンスイッチ部は握り手の上の方に、電源スイッチと可変抵抗は後ろに置きます。この可変抵抗のせいで線の取り回しが面倒になりました…。制御のためのデータ線と、昇圧後の電源を引っ張ってくる必要があります。でも、前にも書いたとおり、真ん中に置くわけにもいかないので、ちょっと配線が面倒になったのはあきらめます。操作性やケースに入れることを考えるとしょうがない
 参考資料では真ん中のほうに可変抵抗を持ってきていましたが、実際に装着ができないのと、いろいろと邪魔なのでここは改良しました。

 電池が交換できるように後ろは引っこ抜けるようにします。大きささえ間違えなければここはクリア。
 電源スイッチは物理的に切れるようにしました。スリープモードとか言わないで、省エネって言って。

 回路図と言うほどでもないのですが、手書きのものは有ります。希望があれば見やすく作りなおして後日掲載します。
 
 
 
 写真奥から可変抵抗、電源スイッチ、電池、昇圧回路、PIC、操作スイッチ、LEDの順に配列します。この写真はまだPICとLEDは付けていません。まずPICを取りつける前に、昇圧部分だけでテストをするために後回しにしました。中にあいているところにPIC、先端にLEDを取りつけます。


 この辺りは設計通りに作成しています。没問題。

 足を折り曲げて回路を作ると、部品が浮いてしまったりと後でケースに入らないので、先に切ってから回路を作成します。今回使っている基板は、部品を止めるための丸い銅箔だけが付いていて、配線は残った部品の金属の足を使って行います。意外とめんどい。
 電解コンデンサは17mmφパイプに入れる場合、ぎりぎりの高さになります。なので、目一杯基板に押し付けてはんだ付け。
 PICにもプログラムを書き込みます。秋月電子のAKI-PICプログラマーVer4.0を使用、問題なく書き込み完了。後は装着するだけ。ただ、本当は後でプログラムが変更できるようにソケットを使うべきだと感じました。
 

2010年7月11日日曜日

部品集め2

使用する部品をリストアップして、買い出しです。
前回の書き込みでアクリルパイプとLEDのことはちらっと書いたので、残りの部品のことも含めて書いていきます。本当はこっちを先に書くべきでした。
今回は技術的なことが多いので、専門外の人には読みにくいかも。

まず、1個当たりに使用した部品は以下の通り。 特に明記していないものは1個
電池ボックス 単4電池用
アルミ電解コンデンサ 47μF,100μF
積層セラミックコンデンサ 0.1μF
トグルスイッチ
PFMステップアップDC/DCコンバータ HT7750A
ショットキーバリアダイオード 1S10
マイクロインダクタ アキシャルリード 47μH
可変抵抗 10kΩ
つまみ
押しボタンスイッチ*2
1/4Wカーボン抵抗 10kΩ*2, 100Ω*2, 200Ω
PIC PIC12F675
3色LED EP-204K-35R1G1B1-CA
アクリルパイプ アクリサンデー外径21φ*内径18φ(外径19φ*内径17φ塩ビパイプも使っています)
パイプキャップ*2
片面ガラスユニバーサル基板
光拡散用シート(トレーシングペーパー)

機材
AKI-PICプログラマーVer3.5+Ver4.0バージョンアップキット

カーボン抵抗は後日47Ω*2と100Ωに変更します。
 押しボタンスイッチはあのマウスとかでカチカチっと音のなるタクトスイッチですが、「タクトスイッチ」という名前はALPS電気の登録商標です。今回使ったスイッチは北陸電気工業のものです、名前は「タクティールスイッチ」うまく外している、といった感じです。

というわけで買いました。



 ちょうどいい小さいボリュームが千石電商秋葉原店で手に入ったのが幸いでした。ALPS電気の製品ですが、本家サイトに同じものが見当たりませんでした。どちらにしろ、これがなかったらケースに入らない…標準型の16φのものを使うしかなかった…だからと言って小さな半固定抵抗じゃ頻繁に回すと壊れますし、小さくて回しにくかったりと使い勝手が悪いですし。
この部品を見て、「さすが日本の会社だ」と思いました。次回大量生産する時に使わせて頂きます。
 本当は基板も強度を考えると一枚の長いものを使うべきですが、95*72サイズの基板を買ってしまったので使うこととします。しかし、17mmパイプに入れるためには基板を分けた方が結果的に良かったです。

 LEDが大きすぎて内径18mmのアクリルパイプにもそのまま入らなかった…でも今さら変更するのももったいないので、パイプに入るように、リード線を曲げて、角を削って使います。

 昇圧用のステップアップコンバーターに付属の仕様書には、タンタルコンデンサを使うように、と書いてありましたが、かなり高い(共立電子で6.3V33μF84円とか、ちなみに今回使っているアルミ電解コンデンサは1個10円)なので、容量の大きめのアルミ電解コンデンサを採用します。
以上の話がよくわからない人でも、タンタルって何?と思うと思います。身近であまり縁のない通り、地球上でも結構希少な金属です。地球上に0.001%しかない金属で、しかもオーストラリアとか採れる場所が限られている、いわゆる「レアメタル」です。対してアルミはあのアルミニウムで、地球上に7.56%存在して、いろいろな場所で採れる「コモンメタル」です。


http://www.henteko.org/fswiki/wiki.cgi?page=DC-DC%A5%B3%A5%F3%A5%D0%A1%BC%A5%BF%A1%BC%A3%B4%A1%CAHT7750A%A4%F2%BA%C6%A5%C6%A5%B9%A5%C8%A1%CB
このサイトを見る限り、普通のアルミ電解+積層セラミックでも1.5Vから必要な電圧が取り出せそうなので、それを使うこととします。インダクタは47μHにします。

 今回の主役、PICとその書き込み装置も買います。左側に小さく刺さっているのがPICで、マイコン、「極小パソコン」と言ったところでしょうか。この中に動作プログラムを書き込んで、「この入力に対してこうやって計算してこうやって出力しろ」といったような機能を持たせます。



 光拡散用シートなんて格好よく書いていますが、ただのトレーシングペーパーです。厚さは85g/m^2の厚口のものを使います。A1サイズのものを切って使いました。これも後でわかりましたが、もっと厚いものを使ったり、重ねて使ったほうが良いと思います。



 今回の裏のボス、パイプキャップです。左のものはANNWAY JAPANから調達したもの、右が東急ハンズで塩ビパイプと一緒に購入したものです。意外とホームセンターとかで売っていなくて、通販で仕入れました。JIS鋼管とかの規格物はいくつかあったのですが、今回のものは「規格外」扱いなので取り寄せました。本当は短いものが欲しかったのですが、もうひとつ調べた会社では完全に工場直販、特注品で300個単位での販売でしたので、今回は断念しました。
 
 後は組み立てをしていきます。